きらりのブログ★

てづくり工房「atelier*きらり」の病弱作家YURIがお送りする、日々のきらり(…?)を綴るブログ。

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    名はムータロウだったりムースケだったり。ムーちゃんとも呼んできた。


    彼が家にやってきたのは、まだ私がぷりぷりの20代前半の頃だった。
    発病前…某CD販売店での仕事に邁進していた頃だった。

    ムーちゃんはどこにもついてきたし、何処へも連れて行ってくれた。たまに音楽を添えながら。彼が助けてくれたから、私も母も本当に助かった。緊急入院にも何度か付き合って貰った。


    嬉しいこともっているし、悲しいこと辛いこと、戸惑う私たちを黙って受け入れ運んでくれた。
    彼がいてくれたこの数年、どちらかといえば艱難辛苦の方が多かったように思う。楽しい小旅行やりがいをもち頑張って働く人に寄り添う仲間もいるだろうけれど。

    月日の経過と共に美しかったからだのあちこちに歴史と言える擦過傷や打撲の痕。後頭部もはげた。
    年月は彼の体内をも徐々に蝕み、心臓部に異音がしたりもしたけれど、メンテナンスの結果、私と同様去年調子を取り戻した。


    年をとっても未だ元気、まだまだ動かなくなる気配などない彼だけど…家庭の事情で彼とお別れすることに決まった。今は頗る調子がいいのに手放すことになった。正に断腸の思いである。


    ムーちゃんはただの無機的な鉄のかたまりだ。ただのぼろぼろの乗り物に過ぎない。ワイパーは錆びているしボンネットは開き辛いし、カーステレオはたまに「モノラル」になる。とっくにキーレスでもない。

    でも、私や母にとっては長く共にいたために「タダノモノ」ではないのだ。可愛いムーちゃんなのだ。このうちに来て幸せだったろうかなどと考えてしまう。


    爆笑問題が出演している中古車のCMで、所有者役の太田が手放す際に田中扮する愛車と色んなイベントを回想するシーンは極端でアホだなぁwとおもったけれど、今、まさにそんなおセンチな感傷のただ中にいる訳である。(何だか天野祐吉さんが降りてきてる?)

    確かに彼は家族の一員だったのだ。
    ただの買い替えならこんな気持ちになることもなかったのかもしれないが、寂しい。別れ惜しい。


    駐車場に停まる君の姿が
    ビイビイとうるさい君のエンジンの音が
    もう少しで聞けなくなるのが
    実に寂しい。



    …人間てバカだね(笑)
    | 12:25 | ワタクシゴト(随想的な) | comments(0) | - |